『ポケモンレジェンズZA』100時間で気づいた、“神ゲー寸前で止まった理由”

ポケモンレジェンズZAでプレイヤーがゼニガメ・ヒトカゲ・フシギダネの3体を見つめる後ろ姿。新たな冒険の始まりと“共に生きる”というテーマを象徴するシーン。アイキャッチ画像

どうも、ユウ吉(@GAMEWALKERZ)です。

『ポケモンレジェンズZA』、100時間遊び倒しました。図鑑も埋め、ランクマッチではAランク──いわゆる上位帯まで到達。……ここまで遊んでおいてなんですが、正直なところ「神ゲー」と言い切るには、あと一歩、何かが足りない。

「戦闘のテンポは良いが、戦略性は浅い」
「ミアレシティは広いが、探索にメリハリがない」
「ストーリーはおもろいが、感情が乗り切らない」

そう、“惜しい”。まさにこの一言に尽きる作品なんです。

この記事では、

  • ZAを100時間プレイしたプレイヤーの視点から見た「光と影」
  • “神ゲー寸前”で止まった3つの理由
  • それでも“挑戦的な作品”として評価できる理由

この3点を掘り下げていきます。
ポケモンを“ただのゲーム”ではなく、“思想の進化の実験場”として見たい人にこそ読んでほしい内容です。

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目次

ZAは100時間やってもまだ面白かった。でも「完璧じゃない」と思った理由

まず結論から言うと──『ポケモンレジェンズZA』は100時間やってもまだ遊べる。

久しぶりに「ポケモンが“生きてる”」と感じた作品でした。

3Dで“生きてるポケモン”を体感できる感動

最初に驚いたのは、3Dモデルのポケモンの表情。
戦闘中に小さく笑ったり、ダメージを受けてしょげたり──まるで“感情を持つ生き物”としてのポケモンがそこにいました。

シリーズをずっと遊んできた人ならわかると思うけど、この「ほんの数秒の仕草」が、想像以上に心を掴んできます。

対戦テンポとキャラの個性がクセになる

バトルのテンポも◎。
テンポが良いだけでなく、“爽快感”ちゃんとある

一方でキャラクターたちはいい意味でぶっ飛んでて、退屈するヒマがなくおもしろい。

捕獲と探索の中毒性——色違い・オヤブン探しがやめられない

そしてなにより、ポケモンを捕まえる行為そのものが楽しい。オヤブンや色違いを見つけた瞬間のあのドキドキ感。「ポケモンを“集める”楽しさ」が、原点回帰した感じ。

ストーリーも全体的にテンポが良く、
序盤からちゃんと“物語を追いたくなる”構成になってます。

メガシンカのデザインとバトルの単調さ

ただ──ここまで褒めた上で、「完璧ではない」とも感じました。

まず、メガシンカ。
……これ、小学生が考えたようなデザインも多くて正直びっくりした。「カッコよさ」より「奇抜さ」を優先した感じで、世界観にやや浮いてる印象。

バトルもテンポはいいけど、戦略性が薄い。
ボタン連打で勝ててしまう場面が多く、
慣れている上級者ほど物足りなさを感じると思います。

ランクマッチも“4人同時対戦”というお祭り仕様。
これはこれで楽しくはあるんだけど、
ガチ勢から見れば「運ゲー要素強すぎ」となっているのが現状です。

ユウ吉

オマケ要素としてはありだと思いますが、対戦メインでやるには微妙です

マップとアクションの“古臭さ”が残る違和感

マップも広いには広い。
でも、ほとんど街の中だけなので環境の変化が少なく、せっかくのオープンな世界がやや閉じこもった印象。

高低差は多いのにジャンプできない──この仕様も惜しい。まるで“最新のゲームをレトロ操作で遊んでる”感覚。

100時間遊んで思ったのは、
「ポケモンを進化させよう」という意欲は感じるけど、まだ歯車が完全には噛み合っていない状態。

ZAは、神ゲーになり損ねた“挑戦作”
それが第一印象でした。

ユウ吉

次章では、その挑戦の裏にある“ポケモン再発明の思想”を掘っていきます

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ポケモンシリーズの“再発明”としてのZA

育てて捕まえるだけじゃない、ポケモンとの“共存体験”

従来のポケモンは、「捕まえる・育てる・戦う」という三本柱で成立していた。

けれど『レジェンズZA』は、そこに“生きる”という要素を加えたように思います。

バトルはリアルタイム性を帯び、ポケモンの動きや表情も豊かになりました。もはや「戦闘」というより、彼らと時間を共有するアクティビティのひとつに近い。

ワイルドゾーンを歩き、カフェで過ごし、強敵に遭遇すれば逃げ回る。その一瞬一瞬が、ポケモンとの“共存”を感じさせる作りになっています。

ただ、まだ伸びしろもある。もしポケモンの性格や気分によって行動モーションが変わるようになれば、「生態」をより深く体感できると思いませんか。

色違いやオヤブンのような特別個体だけでなく、日常の中での“違い”が感じられたら――それこそ、真の再発明といえると思います。

物語構造の進化―“主人公視点”から“世界視点”のストーリーテリングへ

ZAの物語は、いわゆる“世界を救うヒーロー譚”ではない。プレイヤーは物語の中心にいるようでいて、世界の歯車のひとつとして動いている。これは明らかに、従来の「主人公=全能」という構図からの脱却とみることができます。

『レジェンズ』シリーズが描くのは、神話や文明の狭間にある人間とポケモンの関係。

スケールは壮大だが、描写は静かで繊細。
この構成は、本編シリーズのような子ども向けの本編では決して表現できない領域です。

ZAが“実験的な物語体験”として評価されるのは、まさにこの点にあります。

任天堂的“遊びやすさ”とゲームデザインの成熟

UIやテンポ、インターフェースの操作性の向上も見逃せません。ボタンひとつで直感的に動かせ、バトルも探索もスムーズ。

任天堂が長年培ってきた“子どもでも迷わない設計”が、ZAではしっかりと活きていました。

ユウ吉

地味に見えて、こういうユーザーフレンドリーな作り込みがシリーズを支える基盤だと感じます。

“ポケモンらしさ”の維持とリスク――変革の中で失われかけたもの

左がオメガルビー・アルファサファイア、右がZA。メガシンカの比較画像。
出展:ポケモン オメガルビー・アルファサファイア

ただし、すべてが上手くいっているわけじゃない。
新しさを追求するあまり、“ポケモンらしさ”が揺らいだ部分もあります。

たとえばポケモンのデザインの方向性や、対戦システムのカジュアル化。シリーズが積み重ねてきた“奥深さ”の一部が削がれた印象もある。

進化と伝統のバランス――。
ZAは、そのぎりぎりの境界線で挑戦した作品だと感じられました。

Aランクまでいってわかった、対戦バランスの「光と影」

光 — テンポと爽快感が生む新しいバトル体験

Aランク帯まで走って実感したのは、対戦のテンポの良さ

入力レスポンスが速く、派手な演出で一瞬の判断が気持ちいい。さらに負けてもランクが下がることがなく、ランクもぐんぐん上がっていくのも気持ちいい。

ランク帯の序盤〜中盤では「動かして楽しい」ことが勝利に直結する場面も多く、ライト層を取り込む力は確かに強い。

影 — 戦略性の薄さと運要素の増幅

ただし上位に行くほど戦略の浅さが目立つ。ターン制的な読み合いが減り、レベル差や即席の火力で決まりがち。

ランクマの仕様はお祭り感はあるが、運の介入度が高く「純粋な腕の差」が反映されにくい。ガチ勢が欲する“緻密なメタ”はまだ育っていない。

ZAが神ゲーになりきれなかった“たった3つの要因”

戦略性の薄いバトル

ポケモンレジェンズZAのバトルで繰り出される派手な技の演出。メガシンカによる必殺技が光を放つ瞬間。

まず、一つ目がバトルだ。リアルタイムでテンポよく戦えるのは魅力だが、戦略性が薄く、シリーズ本来の対戦の奥深さを活かせていない

タイプ相性や技の選択の意味はあるものの、ポケモンの性能や立ち回りで勝敗が決まる場面も多い。Aランクまでプレイしてわかったのは、勝つ快感はあるものの、“読み合い”や駆け引きの面白さ”が希薄だということ。

ソロRPGとしては及第点でも、オンライン対戦の土台はまだ磨き切れていないように感じました。

行動自由度の低さと単調なマップ構造

次に、探索面の問題。ZAのフィールドは巨大だが、街の構造やエリアが単調で、冒険している感覚が薄い

ここが致命的に惜しい。高低差はあるもののジャンプできず、移動が制限されるのも残念。広さはあるのに、回り道や隠し要素を発見する楽しみは少なく、探索のワクワク感が物足りない

“遊びの多様性”が少ない

最後に、ポケモンとの日常的な遊びやイベントが少ない点。過去作のコンテストやミニゲームのように、バトル以外でポケモンを活かす仕組みがほとんどない

捕まえたり戦わせたりする以外の遊びが少ないため、世界との関わりが薄く感じられます。ソロRPGとしては十分楽しめるが、ZAを“神ゲー”として語るには、ポケモンと過ごす時間の多様性がもっと欲しい

結論としては、今のZAに求めるのは「バトルの更なる調整」ではなく、ポケモンを核にした多様なアクティビティの実装。コンテスト、協力型ミニゲーム、性格差による行動変化――これらがあれば、対戦環境も自然に深まり、オンラインの寿命も延びるかなと。

ランクマッチを一通り遊んだ経験者として、面白さの基礎はある。
ただし“深み”を与えるのは、バトル以外の遊びの厚みだ。

それでもZAが“ただの新作”で終わらない理由

理由①:ポケモンIPと任天堂の挑戦

ZAをプレイしてまず感じたのは、ポケモンというIPの力。従来のターン制RPGだけでもまだ十分戦えるシリーズを、リアルタイムバトルや共存体験という新しい形に挑戦している点は評価できます。

任天堂という巨大企業の下で新しい試みを導入するのは容易ではないでしょう。その制約の中で、あえて新しい遊びや探索体験を盛り込もうとした意欲は、シリーズファンとしても素直に応援したくなります。

「ぽこあポケモン」「Pokémon Sleep」など、次作に繋がる挑戦精神が垣間見えるのも好印象。

理由②:前作からの進化と成長

ZAは前作『アルセウス』から続くシリーズ第2作目であり、表現面やゲームデザインで進化が見られる。ポケモンの表情や動きが豊かになり、戦闘もテンポがよく爽快感が増しました。
ストーリーもシリーズらしさを残しつつ、より没入できる構成になっています。探索やバトルはまだ改善の余地があるものの、本作だけでも十分楽しめる完成度。

理由③:新鮮な興奮とシリーズ体験の再現

個人的に一番印象的だったのは、初めてポケモン赤緑を遊んだ時のような新鮮なワクワク感を再び味わえたこと。見慣れたポケモンでも3Dで動く世界を駆け回るだけで、純粋に楽しい気持ちになります。

ZAは欠点もあるが、単なる新作で終わらず、プレイヤーに刺激と期待を残す作品として成立している。

この点はシリーズの方向性として一石を投じたと言ってもいいのかなと。

まとめ:神ゲー寸前の理由=「完成よりも挑戦を選んだから」

100時間プレイして、ZAが“神ゲー寸前”で止まった理由が見えてきました。
それは単にバランスや演出の問題ではなく、「完成より挑戦を選んだ」ゲームデザインの結果だと思います。

ゲーフリは、従来のポケモンから脱却するために、あえて“未完成のまま”進化を選んだ。
だからこそ、ZAは賛否が割れ、語られる。
この作品の本質は「完璧さ」ではなく、「ポケモンという概念の再構築」にあります。

次回作でその“実験”がどう結実するのか。
100時間遊んでも語り足りないほど、まだポケモンは進化の途中にいる。

どうも、ユウ(@GAMEWALKERZ)でした。

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「わかりやすく丁寧に」をモットーにゲームの攻略やレビュー記事を書いてます。他にもゲームに関したこと、好きなことをSNSで発信しています。当ブログを気に入ったくれた方はぜひフォローをお願いします。

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